2014年10月13日月曜日

自分への贈り物。Cleo Skribent ebonite purple

 半ばは惚れて、半ばはそそのかされて、新しく買うことになった。東ドイツの万年筆。もとは民間の会社であったのが、東西分裂により国営になり、統合後は再び民営に戻ったらしい。ハンドメイドであることを誇りにしており、「Made in Germany」ではなく、「Hand-Made in Germany」を掲げている。今回購入したエボナイトも、最終工程で八時間かけて手磨きされているとのことだ。
 あまり情報がないので、どういう書き味かわからないのが、ちょっと困ったが、しっかりした販売店が扱っているのだから、悪いということはないだろうと購入を決意した。



 結果はと言うと、満足のいく買い物だったといえる。最初書いたときは思っていた字幅と違い細く感じられたが、それはロディアに書いたかららしく、普段使いのライフに書いてみると、思っていた字幅になった。やはりこういったところは万年筆に限らず筆記具を買うときに難しいところだ。かならず、店頭で買うときには、自分が普段使っているのーとを持って行くことが大切だと言うことを理解した。

 軸の形も個性的である、ペン軸自体は正11角形であり、キャップは口の方から頭に向かって、その正11角形を(角を残したまま)楕円に押し広げたようになっている。このデザインセンスは日本には無い。というよりも日本は高級な商品にもっとモダン・デザインを取り入れるべきだと思うのだけれど。もちろん、ものはすばらしいが。

 ちなみに今回はインクも普段使わなかったものを購入してみた。ローラー&クライナーのヴァーディグリースである。
 はじめは緑がかった暗い青だが乾くとブルーブラックになる。自分としては、もうすこし緑が残るくらいが好きなのだけれども、最近はあまりない顔料インクでの色のレパートリーの多さが好印象で、これから少し集めてみたくもある。

 
 万年筆が最近増えてきたので、機会があれば、すこし喋ってみたい気もする。