2011年9月17日土曜日

ぼくのプロポ 004

 泣きたいのではなく、泣こうとしたいのかもしれない。手前にではなく、手の届かない所へ、それをおくのだ。 

 ただ、すでに泣いてしまったので、泣いたということが残されていて、どうがんばっても私は泣いているどまりだ。 

 泣くと言うことを、未来においてはおけず、過去に、そして現在におくことになる。 

 涙粒のこぼれたのを、拾い集めなければならない。砂に染みていくそれらを掘り出しまでして。しかし、涙粒の染みこんでいく方が早く、私は掴みきれない。そのことにまた涙を流す。 

 涙はとめどもなく溢れてくる。いつか乾涸らびてしまうのかもしれない、涙だけではなく。 

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