2013年3月1日金曜日

「橋」について



 訳し終わってしばらくたつが、色々と思うに「橋」のichは男性でいいのかもしれないと考える。
 その理由は簡単で、カフカが女によって語ることはしないだろう、と思うからだ。
 今まで見てきた中で、カフカが女性を語り手に選んだものを見たことがないから。

 でも、よく考えて見れば、それはカフカが女性を語り手にするわけがないと、訳者が考えているために、すべての語り手は男であるとして訳されているのかもしれない。


 ただ、日記を読んで、自身のことと、創作が入り乱れている様子を目の当たりにしてしまうと、やはり男と思っていた方がカフカに沿うのではないかと思う。


 そもそも私が誰かなどとはカフカは思わずにichを書いていたのだろうけれども。

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